【MLB】【2004 Championship】

2004年のメジャーリーグベースボールも終了しました。
ボストン・レッドソックス 4 - 0 セントルイス・カージナルス という意外な結果に終わってしまいました。
では4連敗に終わってしまったカージナルスについて。


今年、レギュラーシーズンで105勝/163試合とMLB全体で一番の勝率をマークしたカージナルス
アルバート・プ−ホールス選手を軸に迫力ある攻撃で勝ち星を積み重ねてきました。
カージナルスが所属するNL中地区には投手王国のシカゴ・カブス、クレメンスとペティット加入で話題沸騰のヒューストン・アストロズ、その他お金が無い3球団(シンシナティ・レッズケン・グリフィーが所属、ピッツバーグ・パイレーツミルウォーキー・ブリューワース)があります。
ここの優勝候補はカブスだろうな、というのが僕の当初の予想でした。

ところが、夏頃から勝ちまくって105。
対して打ち勝てないカブスはシーズン終盤でボストンから有名人ガルシアパーラを獲得。しかし、ヒューストン等とのワイルドカード争いに敗れ、2004シーズン終了。


ポストシーズンカージナルスの印象は、平均的に強いチーム。
安定して80の力が出せるという感じ。ヤンキースに近いイメージ。
ボストンは60の力だったり100の力だったり、乗ったらめっちゃ強いタイプ。

DSの対ドジャースでは安定した試合運びで3勝1敗でNLCSへ。
アストロズ戦でもクリーンナップの圧力は凄かった。プ−ホールス、ローレン、エドモンズのうちどれかが抑えられても他が打つ。NL最強の遊撃手レンテリーアもよく打つ。
クローザ−のイズリングハウゼンは最初名前がカッコイイだけだったけど、結構いい。

ま、もっともWSまで勝ち上がってくるわけだからある程度の打力があるのは当然だが(去年のマーリンズは例外)


ワールドシリーズ開幕戦
ラクルボストンの勢いは止まらない。
1回裏の主砲オルティーズの3ランHRがシリーズの流れを作った。
ボストンは打ち合いを選んだ。

この試合、レッドソックスはめちゃくちゃだった。
良くも悪くもレッドソックスな試合。
打っては11点だが4つの失策をきっし、11-9での辛勝。

2試合目
ラクルボストンに勇気を与えたバトルサイボーグのカート・シリングが熱のこもったピッチング。
この男の勝利への執念はものすごい。再び、足首を縫って固定してのピッチング。
オフになって最初にやるのは、手術だそうだ。
それにしてもよく打つ集団だった。ここでも1回裏に先制点を上げる。
例によって守備はボロボロの4失策だがスコアは6-2の快勝。


3試合目
カージナルスの本拠地でのWS初戦。
が、またもやレッドソックスは1回に先制点を上げる。
主砲part2のマニー・ラミレス外野手が完璧なレフトスタンドへのHR。
しかしDH制のないNLでの試合、流れを作ったのは1回裏のラミレスの守備だった。
ピッチャーはボストンの顔とも言えるペドロ・マルチネス
危なげ無い試合運びで4-1の快勝。

深刻なのはカージナルス自慢のはずの打線がまったく沈黙していることだ。
プ−ホールスに1発が出ないだけでなく、ローレン、エドモンズ2人でここまで3試合で1本しかヒットが出ていない。
MLB最強の2番打者:ラリー・ウォーカーがいくら打ってもその後が続かない。
確かにボストンのピッチャーがシリング、ペドロとサイ・ヤング賞クラスではあるが、いくらなんでも打てなさすぎ。
カージナルスの先発投手:ジェフ・スパーンも悪くない内容だったが、1点しか取れないようでは・・・

4試合目
後がないカージナルス、一気に決めたいレッドソックス
しかしボストンの先発投手:デレク・ロウに見事にハマってしまった。
打てばゴロになってしまうし、見逃せば低め一杯ストライクだし。

カージナルスも少しは打線をいじってきたが、遅かった気がする。
監督の決断を遅らせたのは1戦目、負けはしたが9点とったことじゃないんだろうか。
ウォ−マック1番はいいとして当たっているウォーカーを3番に、プ−ホールスを4番に、ローレンを7番、レンテリーアを2番あたりにしたら面白かったかもしれない。
短期決戦用の戦い方に切り替えれなかったから負けた、のではないか。


ボストンの投手ローテは完璧な順序だったと思う。
ナックルボーラーウェイクフィールド→豪球派のシリング→速遅緩急自在のペドロ→ハードシンカーのロウ
まったく異なる4タイプのピッチャーを先発に起用、しかも一戦目が変態ナックルピッチャーだ。
これにはさすがのカージナルスも狂わされたんじゃないかな。
負ければ終わりの試合では焦ればヒットにならないハードシンカー。


ALCS4戦目からの8試合、ボストン フランコーナ監督の采配は完璧だったと思う。
もちろん結果論として完璧だったわけだが、見ていて納得出来ない選手交代はまず見当たらなかった。


日本シリーズの中日の負けを見て、納得いかないのとは大違い、という感じだ。


今日のBGM...Jonn Serrie:Land of Lyss  from "CENTURY SEASONS"